こんにちは。リファラルリクルーティング株式会社の石川です。
中小・ベンチャー企業の経営者にリファラル採用を紹介すると、
「リファラル採用が効果的なのはわかりました・・・ただ、実際に動かすとして、うちの社員に人脈はあるのでしょうか?人脈がないと、そもそもうちに誘う友人・知人もいませんよね・・・?」という質問をしばしばお受けします。
今日はそんなご質問への回答をまとめてみました。
うちの社員に人脈はあるのか?
社員に人脈がないということはあり得るのでしょうか?
答えはNoです。
小学校、中学校、高校、大学、前職・・・人それぞれには様々な「キャリア」があります。
その人の人生で友達が一人もいなかったならば、実際に社員に人脈がないこともあります。
しかし、そういった社員は会社に何人いるでしょうか?
実は、社員が「リファラル採用をやれといわれても、人脈がありません。」というときは、
人脈がないのではなく、リファラル採用に協力したくない場合がほとんどなのです。
社長と会社を好きな社員、つまり会社として「リファラル採用をするぞ!」というメッセージを前向きに捉えてくれる社員であれば、しっかり時間をとって人脈の洗い出しをお願いすれば、必ず人脈は出てきます。(ごくまれに本当に出てこないケースもありますが、少数です)
どの社員にリファラル採用を頼むか、どのようにお願いするのかを適切に行えば、リファラル採用の初速はうまくいきます。その初速でリファラル採用できた人に、さらに人脈の洗い出しをお願いすればいいのです。
このように段階的にリファラル採用をつなげていけば、毎年一定人数をリファラル経由で採用できるようになります。
実際にどのように人脈の洗い出しを行えばよいのか、3つのポイントを紹介します。
リファラル採用を始める時の3つのポイント
社長と会社を好きな人にお願いする
先ほど紹介したように、そもそも社長と会社を好きな人でないとリファラル採用に協力しようと思ってくれません。いわゆる会社へのエンゲージが高い社員を選抜してお願いします。
選抜メンバーでプロジェクトを組んでお願いする
「〇〇さん、もしうちの会社に合いそうな人いたら紹介してよ!」と口頭でお願いしても、いかに社長と会社のことを好きな社員でも、紹介してくれません。現業で忙しいなかで、優先順位が下がってしまうからです。
そのため、リファラル採用のためのプロジェクトや委員会などを組み、時間をとって人脈の洗い出しをお願いします。
実際にGoogleでもリファラル採用のために、定期的に社員を集めて人脈洗い出しのためだけの時間をとっているといわれています。
社員が自分の人脈を思い出しやすい聴き方をする
「おいしいお店知らない?」ときかれるよりも、「新宿のおいしいラーメン屋さん知らない?」と聞かれたほうが、圧倒的に思いつきやすいのと同じように、「良い人がいたら紹介してよ!」ではなく、紹介してほしい人材像をもっと具体的にする必要があります。
例えば、
「〇〇さんの高校時代の部活仲間に、とにかくチームで動くのが好きだ!って人いない?」
「〇〇さんの大学のゼミに、飲み会で仕事のことを熱く語る知り合いいない?」
「〇〇さんの前職の同僚で、この人と働くのはとても効率的だったって人いない?」
という具体的な聴き方をします。
そのためにも会社として、
・どんな人と働きたいか
・どんな人とは働きたくないか
を一度書き出し、整理することをオススメいたします。
以上3つのポイントをふまえて人脈の洗い出しを行えば、人脈の洗い出しは上手くいきます。
社長と会社を好きな人が洗い出してくれた人脈は、やはり会社の想い・文化にマッチした人材です。そういった最高の人材を採用していくことで、会社はどんどん良い方向に向かっていきます!
幹部クラスのリファラル採用は幹部自ら実行しよう
ただ、採用したい人材が高いスキルを持ったハイパフォーマー、あるいは幹部クラスの人材の場合は少し話が違います。
類は友を呼ぶ、ではないですが、
やはりハイパフォーマー・幹部クラスの人脈は、自社のハイパフォーマーや幹部クラス以上の人でないとほとんどの場合もっていません。
そのため、ハイパフォーマ―・幹部クラスの人材は、自社の社長、幹部、ハイパフォーマ―がリファラル採用活動を行わなければいけません。
また、本当に優秀な人は基本的に自社をやめようとは思っていません。そのため、社長、幹部、ハイパフォーマ―が時間をかけてじっくり口説く必要があります。
さらには、そもそもそういった優秀な人材が入社したい!と感じる会社でなければいけません。そのため、優秀な人材のリファラル採用にはとても時間がかかります。最低2年はかけるつもりでじっくり進めていってください。
中小・ベンチャー企業は1人の優秀な社員ですべてが変わります。それだけの時間と労力をかける価値があります。
自社の魅力をどう見える化するのか?
また、まだ自社の魅力に自信がないという場合は、なによりもまず自社の魅力向上プログラムを本気で進めてください。
自社の魅力を上げましょう!といっても、例えばたくさん年収を出せるようにするといった金銭面でのお話だけでなく、どんなビジョンを実現したいのか、どんな文化・価値観の組織を作っていきたいのか、自社でどんなことを学べるようにしたいのか、仕事に夢中になれる環境か・・・
そういった様々な切り口から、自社の魅力や課題を考え、1つ1つ経営改善を行っていきます。
そしてそのプログラムと並行して、社長が心から信頼できる幹部クラスのリファラル採用を、社長が始めてください。社長が魅力的な会社にしていくことに本気になれば、実はそれだけで会社はとても魅力的になります。
そこに共感する幹部クラスの人材は必ず出てきます。そうして採用できた幹部クラスと自社をますます魅力的な会社にしていくのです。
実際に成長している中小・ベンチャー企業の話をきくと、まず社長が時間をかけて最高に信頼できる幹部クラスをリファラル採用しています。その幹部クラスが社長と一緒に自社商品や営業方法、社内の社員教育などへのテコ入れを行い、機が熟したのちに社長と幹部で即戦力クラスを、社員も巻き込んで一般社員クラスのリファラル採用を進めています。
リファラル採用は、真剣に取り組むことで会社がますます魅力的になる採用手法です。
ぜひ、自社への導入を検討してみてください!