こんにちは。リファラルリクルーティング株式会社の井上です。
リファラル採用に取り組む会社が増える中、「社員への紹介報酬金はいくらが適正なのか？」、「リファラル採用の面接数などのKPIはどのくらいを目指せばよいのか」など不明な点が多いこともあります。
リファラル採用に積極的に取り組んでいる会社はどのような形で取り組んでいるのか。
アメリカのDrafted Inc.が7月12日（日本時間）に公開した「Best Referral Programs」では海外の有名企業が取り組んでいるリファラル採用に関するデータがありましたので紹介したいと思います。
Best Referral Programsとは？
（https://www.referralprograms.org/より引用）
Best Referral ProgramsはDrafted Inc.が公開したリファラル採用に取り組む有名企業をまとめたサイトです。
同社のブログによると、
Should we have a cash referral bonus?
What should our referral bonus be?
Should we open our referral program to people outside the company?
What % of hires should we expect to get through referrals?
How can we run a successful referral program without hurting diversity?
Should we have different bonuses for sales vs engineering positions?These are just some of the questions that we hope to shed light on through this launch. Every week, we gather information from both community submissions and publicly available data to feature new companies that are crafting their own unique referral programs for hiring.
とあり、リファラル採用に関する「全体の採用面接におけるリファラル経由の面接数の割合」や「社員への紹介報奨金額」などのデータを閲覧することができます。
リファラル採用に関するよくある悩みや疑問がこのサイトを見れば解決できるようです。
しかもこのサイトは無料で閲覧することができますし、今後はオープンソースとして世界中の会社のデータが掲載されていくと面白そうですよね。
それでは一部の会社のデータを見てみましょう。
Buzzfeed
日本でもヤフージャパンと共同出資で事業を展開しているWebメディアのBuzzfeed。
Buzzfeedのリファラル経由の面接率は14%、リファラル経由の採用率は10%。
また社員への紹介報奨金は$7,500、日本円にして約85万円となります。（以下日本円換算の場合、1ドル113円で計算しています）
Hubspot
昨年日本にもオフィスができたインバウンドマーケティングソリューションを展開するHubspotもリファラル採用に取り組んでいるようです。
Hubspotのリファラル経由の面接率は25%、リファラル経由の採用率は75%となっており、リファラル経由の面接の採用率の高さが非常に高いことがわかります。
また社員への紹介報奨金と社外からの紹介報奨金はともに$30,000、日本円にして約340万円となります。
リファラル採用が占める割合が高いだけに、報奨金などの制度もかなり充実しているようですね。
Salesforce
世界No.1営業支援システムのSalesforce。日本でも多くの企業と取引のある同社もリファラル採用に取り組んでいる様子。
社員への紹介報奨金の記載はありませんが、リファラル経由の面接率は38%、リファラル経由の採用率は55%となっており、Hubspot同様、リファラル経由の面接の採用率の高さが高いことがわかります。
GoDaddy
世界最大のドメインレジストラであるGoDaddyもリファラル採用に取り組んでいます。
リファラル経由の面接率は9%ながら、採用率は35%と高い割合となっていることがわかります。
しかし、社員への紹介報奨金も$1,000、約11万円と高くない金額で高い採用率があることからリファラル採用においてなんらかの工夫があるかもしれません。
考察
Best Referral Programsでは現在、19社分のデータが掲載されています。
ほとんどの企業がBtoBの事業者であるため、BtoCの事業者との比較や企業の成長フェーズごとの比較などは難しいですが、これまでにリファラル採用に関するデータが公になったこと自体がめずらしいことです。
また社員への報奨金も会社によってバラバラでした。つまり高い報奨金を支払うことは、リファラル採用を成功させるために必ず必要というわけではないということです。
あくまでも参考としながらも、たまには海外の事例を目にするのも視野を広めるために必要ですね。
それではまた。
