こんにちは、リファラルリクルーティング株式会社 代表取締役の白潟敏朗と申します。
前回に続き、ブレイバンステクロノジーズ様とのリファラル採用の取り組みを実録形式でお送りします。今回は社内でリファラル採用に取り組む前に行うキックオフの概要についてお伝えいたします。
リファラル採用のキックオフって何をするの?
山田社長(サムネイル左 以下、山田): 白潟さん、リファラル採用のプロジェクトだけど私含めて11人になっちゃったけどどうします?
白潟(サムネイル右):6人前後がベストですが11人集まったのなら、そのメンバーでキックオフをやりましょう!
山田:了解致しました。
白潟:ところで、山田社長、前回お話しした成功のための前提条件①はクリアされているメンバーですか?
【リファラル採用成功のための前提条件】
①社長と会社を好きな社員が1人以上いること
②社長が嘘をつかない
③社員からの「耳の痛い提案」を社長が聴くこと
山田: もちろん、大丈夫です。私と会社へのロイヤリティはバリバリです!
白潟:バリバリですか!やりましたね。今回のプロジェクトは盛り上がりそうです。一気にやりきって最高の仲間をドンドン集めていきましょう。
山田:ところで白潟さん、キックオフって何やるの?
白潟:はい、キックオフのプログラムは6つになります。4時間かけてやっていきます。
山田:え!4時間!結構長いですね。
白潟:はい、最初からみっちりやっていきます。社員の皆さんはそもそもリファラル採用をご存知ないかもしれませんので、「リファラル採用とは何か」について勉強会を行います。また、採用したい人財のターゲット像を考えたり、運用のルールを策定したり、紹介できそうな友人・知人のリストを作ったり、会社を紹介するためのアピールブックに盛り込む内容を考えたりします。
【リファラル採用を始める前にやっておくこと】
①リファラル採用勉強会
②欲しい人財像(採用ターゲット)の設定
③『運用ルール』の作成
④アタックリストの作成
⑤口説きマニュアルの作成
⑥アピールブックの目次作成と納期決定
山田:へー!盛りだくさんだね。でも、中身濃いですね。
白潟:はい、ありがとうございます。
山田:白潟さん③の運用ルールって何ですか?
白潟:はい、リファラル採用を運用していく上での必要なルールになります。例えば、社員が友人と会食するときの予算や交通費予算を決めたりします。
山田:なるほど、そういうルールですか。
白潟:意外とこの飲み代がバカになりません。社員が一人の友人と会食すると最低でも3000円×2人=6000円はかかります。5人の友人に自社の紹介をしたとすると3万円かかります。これを自腹でやるとなると、社員の懐はかなり傷んでしまいますし、リファラル採用をやる上での壁にもなります。友人を紹介した時の報奨金よりも、このような活動費を支給することの方が重要です。
山田:そうか、そういうことか!意外と大事ですね。白潟さん、④のアタックリストって何ですか?
白潟:はい、文字通り社員がアタックする(採用の声をかける)友人・知人を記載するリストになります。
山田:そうか、リファラル採用のキモですね!
白潟:そうです、肝になります。弊社が作成するアタックリストは「切り口」が勝負になります。白い紙に『みなさん、これからアタックする友人・知人をこのリストに記載してください』というお願いをするだけだと数人しかリストアップできません。
山田:たしかに、そうですね。じゃあ、大学・高校・中学とかの切り口ですか?
白潟:もちろん、それもあります。それ以外に、前勤務先、前々勤務先、アルバイト仲間、遊び仲間、スポーツ仲間等様々な切り口を用意しています。
山田:なるほど、白潟さん、切り口が豊富であれば多くの人がリストアップできますね。
白潟:そうなんです。
リファラル採用のキモは会社の全てをさらけ出すこと
山田:何度も聞いてすみません。アピールブックって何ですか?
白潟:アピールブックは文字通り、自社をアピールするための資料です。リファラル採用のもう一つの肝です。
山田:そっか!うちの魅力とか?
白潟:はい、魅力はメインディッシュになります。ブレイバンスさんの魅力を1枚の紙にまとめます。
山田:魅力だけですか?
白潟:いや、魅力だけですと友人・知人が胡散臭いと感じてしまうので、自社の課題も記載します。
山田:課題も書くんですか?
白潟:はい、山田社長、前回ご紹介したリファラル採用に成功するための前提条件覚えてますか?
山田:もちろん、しっかり覚えてますよ。『嘘をつかない』でしたよね。
白潟:大正解です。課題については嘘をつかず直球勝負でまとめます。課題を正直に説明しないと、友人・知人が入社した後に『え!そんなの聞いてなかった!』となってしまい退職につながってしまい、社員と友人・知人の信頼関係にひびが入ってしまいます。
山田:なるほど、たしかにそうですね。白潟さん、安心してください。今回のプロジェクトでは自社の課題を正直にまとめアピールブックに記載します。
白潟:さすが山田社長!ぜひ、お願いいたします。
山田:白潟さん、一つだけ気になることがあるんですが、質問してもいいですか?
白潟:どうしたんですか、急にあらたまって・・・・
山田:課題を正直に書くのは納得しているのですが、うちの課題を正直に記載し社員の友人・知人に説明すると、友人・知人がうちに入りたくなくなってしまうのではないでしょうか?
白潟:うーん、そうきましたか!山田社長、ご安心ください。
山田:白潟さん、そう言うと思いましたよ!
白潟:課題の次のページには中期経営計画を載せます。
山田:え!中期経営計画ですか。中期経営計画は私の頭の中にはありますが、中期経営計画書は作成していませんよ。
白潟:大丈夫です。1枚の『社長と社員の夢計画書』を作成します。作り方も簡単です。次の2つの質問に答えていただきながらまとめていきます。
山田:2つの質問?
白潟:はい、質問1『N年後にどういう会社になりたいですか?』 質問2『その会社って具体的にはどのような会社ですか?』の2つに質問に山田社長とプロジェクトメンバーに回答頂き、その後意見交換しながら作成していきます。
山田:うちのメンバー書けるかな?
白潟:大丈夫だと思います。私どものお客様でも書いていらっしゃいます。もちろん、内容は社長とのギャップはありますが、求職者が欲しがる情報はメンバーから上がることも多いです。
山田:了解致しました。
白潟:自社の魅力を伝え、その後課題を説明し、最後にその課題を解決するための将来の計画をアピールします。これが、弊社が考えるアピール3点セットになります。
山田:3点セットか!白潟さん、よく考えましたね。
白潟:ありがとうございます。もちろん、3点セット以外にも社長と社員のプロフィール、人事評価制度、給与・賞与、能力開発制度、福利厚生制度等も併せて作成していきます。3点セットはキックオフミーティング後の次のミーティングでまとめます。
山田:楽しみにしています。
※キックオフの様子
キックオフが終わって
山田:白潟さん、キックオフミーティングお疲れ様でした。
白潟:山田社長、こちらこそお疲れ様でした。みなさん、盛り上がってましたね。
山田: はい、会社のことを好きなメンバーばかりでしたので・・・・・
白潟:リファラル採用に成功するための3つの前提条件も共有できました。山田社長、さすがでした。メンバーの前で『嘘をつかない』、『社長が耳の痛い提案を聴く』の話をされましたよね。
山田:はい、それが成功への近道ですから。
白潟:メンバーも今回は、社長の覚悟を感じ取ったと思います。
山田:採用ターゲットの共有もできました。
白潟:はい、エンジニア職・営業職・事務職・人事職の4職種に必要なおもいとスキル、こんな人は紹介しないを全員で意見交換し共有できました。これで、みなさんのアタックターゲットが明確になりました。
山田:そうですね。
白潟:アタックリストもみなさん10人前後書いてました。多い方は40人でした!明日から、いよいよ友人・知人へのアタック開始ですね!楽しみです。
山田:そうですね。みんなが頑張って最高の仲間を集めてくれることを期待しています。
白潟:アピールブックの目次もきまりましたから、いよいよリファラル採用開始ですね。
山田:白潟さん、アピールブックの作成よろしくお願い致します。私とメンバーも自分のプロフィールシートを作成しておきます。
白潟:お任せください。次回は、自社の魅力の洗い出し、課題の把握、社長と社員の夢計画づくりを実施します。
山田:了解致しました。次回もよろしくお願い致します。
さいごに
いかがでしたか?リファラル採用をスタートさせるためには用意すべき項目がいくつかありました。
どれもリファラル採用を成功させるためには不可欠なものですが、大事なことは「会社の全てをさらけ出す」ことです。
社員が大事な友人・知人を自社に連れて来てくれるわけですから、それに応えるためにも社長自身が耳の痛いことを受け入れて、アピールブックに盛り込んでいく必要があります。
リファラル採用への取り組みをはじめたい方は、ぜひその点も考慮いただければ幸いです。
それではまた次回お会いしましょう。